カテゴリ:音楽紹介( 6 )
ニュージャックスウィング特集
時は80年代後半、R&Bシーンは大きなうねりの中にいました。
それ以前に終息していたディスコブームの亡きあと、一体何がR&Bシーンをひっぱっていくのだろう。
この時代までの認識では、万人受けの大衆的な音楽が主軸を取る事が当然であるというコンセンサスがありました。
その一方でヒップホップなるストリート文化から誕生したジャンルが、創生期を経ていよいよ開花する前夜にあったわけです。
そして、その時代背景の中、いち早くヒップホップ的手法を取り入れR&Bシーンの先頭に立ち90年代初頭までをひっぱっていったのが「ニュージャックスウイング」というムーブメントなのです。
曲調を説明しますと、スコン!スコン!と入るキレのいいスネアの軽快なリズムに、ストリートテイストのメロディーがのった、大衆的な陽の部分とストリートの陰の部分を融合させた音楽という表現が、つたない私の最大限の説明となります。
今回はそういった時代の「ニュージャックスウイング」(以下NJSと表記)をご紹介させていただきます。




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ジョディ・ワトリー/Jody Watley
1987年作品
軽快なリズム、哀愁あるメロディー、ジョディの高低色彩豊かなボイス。これから訪れるであろうムーブメントに対して、実力と方向性で第一列に立っていたのではないでしょうか。少し前に本アルバムの曲「Don't You Want Me 」の焼き直し版を作っていましたが、その調子で他の曲もリメイクしたら、現在のヒットチャートを独占してしまうのではないかと思えるほど秀逸なアルバムです。





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ボビーブラウン/Don't Be Cruel
1988年作品
この時代のR&B界を代表するアーティスト。プロデュサーにも恵まれ素晴らしい曲の数々は涙ものです。しかし、ホイットニーと娘を幸せにしてあげれなかったのは汚点ですな。





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ガイ/THE FUTURE
1990年作品
NJSの生みの親で神様である「テディ・ライリー」の肝いりのグループ「ガイ」のセカンドアルバム。この当時NJSは人気の頂点にあった言えます。それはEW&F、レイクサイドといった老舗バンドまでもがその影響下に置かれた曲を発表していたからです。しかし、その事は大衆的なものを毛嫌うようになってきた時代の潮流とは相反する事だったのかもしれません。






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ニュージャックシティ/サントラ
1991年作品
このアルバムは良く聞いているのですが、実は映画自体は観たことがありません・・・。しかし、本作主演アイスTの著作「俺の色は死だ」は、今でも私の書庫で大切に保管しております。





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キース・スウェット/KEEP IT COMI'N
1991年作品
王道を進むテディ・ライリーをの側面を支援した感のあるのがキース・スウェットです。NJSを盛り上げる仕事師的な活躍をした感がありますね。




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マイケル・ジャクソン/DENGEROUS
1991年作品
マイケルの中で一番好きなアルバムです。特に前半の弾みの効いた曲々はスカッと脳を反響します。「リメンバー・ザ・タイム」を含めこれらをテディ・ライリーが手掛けた事は、後々に知る事となったのですが、すごく合点がいく話だと感じました。










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レックスン・エフェクト/Hard Or Smooth
1992年作品
ラップグループの彼らをここに引き出すのはどうかと思いましたが、NJS関連銘柄としては真ん中をいっているのではないでしょうか。ここでもまたテディ・ライリーが深く絡んでいます。一体当時彼は寝る時間があったのか不思議に感じるところです。





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ブラック・ストリート/BLACK street
1994年作品
またもテディ・ライリー。あらためてNJS=テディ・ライリーという事を再認識いたしました。しかし、この頃になるとNJSは時代の役目を終え、大衆的なものからストリート的なものがより好まれる時代となっていました。音使いもシンセサイザーの洗練された音から、サンプラーで独自に崩した音を使うことが支持されるようになり、日本でもこのころディスコからクラブヘと時代が変わっていたことを記憶しています。
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by sakurakanzai | 2015-08-21 01:56 | 音楽紹介
春のアシッドジャズ特集
不思議な事ですが季節の訪れと共に自然と心の中に流れてくる曲があります。
もう20年ぐらい前に過ぎた春の感触がメロディーに乗り運ばれてくるのです。
今回の音楽紹介は90年代前半に隆盛を極めた春にピッタリなアシッドジャズを紹介します。(主観ばかりですがご了承願います。)


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ジェームス・テイラー・カルテット/in the hand of the inevitable
1995年作品
ジェームス・テイラー率いるアシッド界最強のユニットで最強のアルバムなのではないでしょうか。春の心地よい暖かさや希望を感じつつナーバス感も入り混じったソウルフルな曲の数々です。演奏のテクニックもさることながらピアノ、サックス、ハモンドオルガンといったジャズの定番楽器からフェンダー・ローズ、ミニモーグまでを駆使して仕上げているのですから心踊ってしまいます。JTQのアルバムはこれ以前もこれ以後もたくさん出ていますが、駄作がないところも彼らのすばらしいところなのです。



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ブラン・ニュー・ヘヴィーズ
1992年作品
この時代のアシッドジャズ界を代表するグループ。ライブがあるなら是非行きたかった。こんな連中が目の前で生演奏してくれたらきっと最高の気分だろうなと、叶わぬ想いが心の中を巡ります。



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ジャミロクワイ/Emergency On Planet Earth
1993年作品
おそらくアシッドジャズ界を飛び越え一番メジャーになったグループでしょう。このアルバムを初めて聴いたときにすぐに好きになった事を覚えています。1stアルバムとは思えないほどの完成度の高さでしたがそれ以降はフェードアウトだったのが残念でしたね。



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ディー・ノート/BABEL
1993年作品
春っぽいわけではないですが異質感が強い故に並べたくなりました。やや宗教チックな雰囲気なのはタイトルである旧約聖書のバベルの塔の世界観を表現しているからなのでしょう。このアルバムの不思議なところはロバート・デ・ニーロの主演映画「タクシードライバー」の台詞を使っている事とエイベックスから発売している事といた具合に神秘に満ち溢れています。



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ACID JAZZ MEETS FREE SOUL
1998年発売
当時、とにかくアシッドジャズで多かったのが本作のようなコンピレーションアルバムです。しかしなんの、これが秀逸な曲が発見できたりアーティストを知るきっかけになったりと非常にありがたい存在でした。特に本作のような総集編のようなアルバムは名曲ぞろいで美味しいし初めて聞こうという方にもイイですね。



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リミックス・トラックス/NEW JAZZ & SOUL ISSUE
1993年発売
何か自分を満たしてくれる音楽はないかと貪欲に曲を探し求めていた時代。DJの知り合いやインターネットもなにもない中。唯一の手がかりが「remix」のような音楽雑誌でした。思えばこのアルバムの解説書でアシッドジャズのイロハを学んだような気がします。これに続くシリーズを集めていた私も変わり者なのかもしれませんが。
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by sakurakanzai | 2013-04-15 23:20 | 音楽紹介
ロッキー4/サントラ
b0190474_2248750.jpg1985年作品

冷戦下の時代、米ソ対立の凄まじさはそれはそれは大変なものだったと記憶しています。
科学であれスポーツであれ「負ける」という事になれば自分たちのイデオロギーの敗北、すなわち資本主義が正しいのかそれとも共産主義が正しいのかという価値観の戦いに敗れる事を意味しているため「絶対に負けられない戦い」となるわけです。
しかし、そんな戦いの最前線に立たされる人間にとってはたまったものではありません。
本作でのロッキーがまさにそんな状況に立たされたわけで、国を馬鹿にされ親友のアポロまで殺されたものだからもう引くに引く事もできず、一個人が背負える限度をはるかに超えたプレッシャーを背負い母国のため友人のために戦うのでした。
その他、ニクソンVSフルシチョフのキッチン討論からバンバンビガロVSサルマンハシミコフのプロレス米ソ決戦に至るまで、冷戦下における両国の鎬の削りあいは様々な形でぶつかり面白おかしい面もありましたが、核戦争の恐怖というのも子供ながらに本気で心配していた事も懐かしい記憶としてあります。
やや脱線ぎみになりましたが、本アルバムを簡単に紹介します。
「元気が欲しい」「勇気が欲しい」といった時にこのアルバムを聞くと効き目抜群です。
闘争本能を駆りたたせる曲が多く、勝負ごとや大仕事の前に聞いて自分を乗せプレッシャーを跳ね除けるにはいいんじゃないでしょうか。
しかしながら、映画の中でロッキーが背負うプレッシャーと比べると普段自分が仕事やらなんやらで受けるプレッシャーのなんと軽い事。
そう考えるだけで人生が10倍気楽に生きれますね。
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by sakurakanzai | 2011-07-05 22:54 | 音楽紹介
ジョン・コルトレーン/至上の愛
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1964年作品
JAZZ界の巨匠コルトレ-ンの代表作です。
4部構成からなる30分におよぶ作品ですが、欲を言うと60分ぐらいの長さでもっと深みにはめてもらいたいところです。
この作品の後、彼は独自の難解な路線に突き進んで行くのですが、そう考えるとこのアルバムは一つの集大成であり到達点であったように感じます。
そもそもコルトレーンを聴くようになったきっかけは、学生時代、アルバイト先の店長からの紹介でした。
閉店後の深夜。暗い照明の下、一人で店内清掃していた時、カウンターの中で虚ろな店長がいました。その店長は、左遷でアルバイトばかりのお店に一人社員としていたのですが、それまでの不如意に満ちた会社の処遇に憤りの念を持っていたようで、私にボヤキを語りながら最後に「こんなときはコルトレーンを聞くといいんよぉ」と切り出してきたので、「こっ、こるとれーんって何ですか?」と尋ねたのが始まりでした。
以来、コルトレーンのひずみのきいたサックスの音色を聴くたびに、あの時の店長の嘆きがクロスオーバしてしまいます。
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by sakurakanzai | 2011-05-16 19:56 | 音楽紹介
ジョディ・ワトリー/Affairs of the Heart
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1991発売
80年代後半、ニュージャックスウィング本旨本流、メジャー路線全開の1st・2ndアルバムから、やや独自路線を打ち出してきたのが本作3rdアルバムです。
ジョディのトーンの低い所の魅力が良く出ていて、だからといって重い感じはなく軽快に聴けるアルバムだと思います。
この後に続くアルバムでは、迷走感が否めないところだったのですが、99年発売のThe Saturday Night Experience は、私の中では復活を思わせる会心の作でした。
当時、ブルーノート福岡に毎年のようにやってきて生演奏のライブを披露していたのですが、The Saturday Night Experience の曲の数々は、本当にかっこ良かったです。
余談ですが、その時のライブだったかどうかは忘れましたが、一回ジョディと握手した時の細くて柔らかくて暖かい手のひらの感触が忘れらないところです。
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by sakurakanzai | 2011-02-06 15:20 | 音楽紹介
ジャズマタズ/グールー
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1993年作品
ヒップホップジャズ革命と銘打ち、ラッパーのグールーがJAZZ界の大物たちとコラボレイトして仕上げたアルバムです。
トランペットのドナルド・バードやジャズギターのロニー・ジョーダンなんかは、本アルバムで知った大好きなジャズメンです。
本作は、当時大ヒットし、同シリーズや同コンセプトの作品が多数でましたが、後にも先にもこれ以上のアルバムに、めぐり合いません。
当然、曲は素晴らしいのですが、更に感動したのがグールーのライム(韻をふんだ詩)です。
ヒップホップのライムは日本語に訳したものを見ても、アホくさいことしか書いてなく、曲の魅力を下げてしまうものばかりですが、グルーのライムは、それとは一線を画すといいますか、まったくの別格です。
残念ながら今年、グールーは癌で亡くなりました。
しかし、彼の遺してくれた作品は、私の中で未だ輝いています。
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by sakurakanzai | 2010-12-28 19:38 | 音楽紹介
  

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